問いたい。「その”萌え”はお前の心のどこから出てきたのか?」と。
確かに「萌え」が今のオタクのセントラルドグマになっちゃってるんだよね。
「オレ、戦車ってあまりよくわかんないんだよね。」
→ミリオタ「そりゃ、お前は専門外だからな。でもオタクだよな。」
「オレ、キハとかクモハとかってあまりよくわかんないんだよね。」
→鉄オタ「そりゃ、お前は専門外だからな。でもオタクだよな。」
「オレ、萌えってあまりよくわかんないんだよね。」
→萌えオタ「は?お前はオタクのクセに萌えがわからないのか、この偽者め!岡田はオタクに非ず!」
そりゃ氏も違和感を抱いて無理はないわ。
特に「電車男」以降、「秋葉原に行って、家にフィギュアとか飾ってて、メイド喫茶に行って、萌え萌え言ってるヤツがオタク」*1という風にステレオタイプが”移動”してきたから、逆に「それクリアしてりゃオタクで、そうじゃないヤツは違うんじゃない?」という空気になってますね。なんとなく。
問いたい。「その”萌え”はお前の心のどこから出てきたのか?」と。「雑誌やテレビやネットで見た情報の”ものまね”じゃないのか?」と。
私は、あんまり頻繁には使いません。
だって”萌え”ってよくわからないんだもん。
あと特にさ、最近の顕著な言説を例にとると、
「3次元の女(男)には興味ありません。興味があるのは2次元の女(男)だけ。」ってヤツ?*2 *3あれ、信用できない。
「それは本当にお前の心の底から湧き出てきた言葉なのか?」と。
「本当は別の料理食べたいけど、調理が面倒だから食べてるジャンクフードなのではないか?」と。
まさにルネ・ジラールの「欲望の三角形」。
真似してもいいよ?いいけど、便利だなと思ってそれを自分に採用するだけの芯がお前の中にあるのかと聞きたい。
・・・今自分が何に違和感を抱いているのか、頭の中になんとなく、たとえ話が組みあがったので説明してみます。適切かどうかわかんないけど、3次元を「ステーキ」、2次元を「ハンバーガー」としますよ?
本田透氏とかもう、「ステーキ何度も食おうとしたけど、まずくて食えたもんじゃなかった!やっぱりハンバーガーが一番!」って人でしょう。散々な目に遭った。それならよくわかるんですよ。魂の叫びなんですよ。でも私が見るに、「ステーキ不味い」って話を聞いただけで食ったこともないくせに、ペッパーソース舐めた程度の人間が「ステーキなんて食えたもんじゃないww」って言ってるような気がする。食わず嫌い王か。
ここまで書いてみて、私は「そうか、自分は、大して戦ってないのに、必死に戦って傷ついた人の真似をして『私もあの人と同じです』って言ってるダメ人間が嫌いなんだなぁ。」と思いました。
ちなみに私は何でも食べます。