ハードボイルド先生
糸色望「今年も暮れが迫って来ましたね 12月は大忙しですよ」
やぁ、よく来てくれたな。君を呼んだのは他でもない。
糸色望「は?」
もうすぐ2期が始まるだろう?だからとびっきりの隠し球を授けてあげなきゃって思ってな・・・。まぁ、座んな。
糸色望「あの…私 買い物で忙しいんですが・・・ 呼び出された覚えもありませんし・・・」
ふふ。奴さん、今頃困ってんじゃねえかと思ってな。小石川までちょいと足を伸ばしたってわけよ。
糸色望「聞けよ!」
いいか、一回しか言わねえぞ。てめぇの耳の穴かっぽじってよーく聞くこった。
糸色望「さっきから その次元大介みたいな喋り方やめてくれませんか 似合わなさ過ぎてイライラします!」
今日も今日とておいらはラジオをやってたわけよ。まぁ、ラジオっつっても素人に毛が生えたようなチンケな代物さ。そこでだ・・・
糸色望「・・・本題は?」
うるせえなぁ!カルシウムが足んねえからそんな風になるんでぃ!小さい頃に母ちゃんから毎日牛乳飲めよって言われなかったか?そうやって何でもかんでも早く済ませようとすると女に嫌われるぜ!望の君よ!
糸色望「微妙に下ネタ混ぜないでください 腹が立つ・・・」
そこでたまたま思いついたのがこのセリフよ。アニメ1期のOPに続いて、あんたのキャラの幅を広げることになる重大な要素となりかねない。正直おいらじゃ使いこなせねえ、じゃじゃ馬みたいなもんさ。
糸色望「はぁ」
「絶望してる場合じゃないぜ!」これだ!
糸色望「・・・は?何?」
何って、おいおい、寝ぼけてちゃ困るぜ!お前の新しい決めゼリフよ!
糸色望「・・・・・・」
「絶望した!」はもう古い!「絶望してる場合じゃないぜ!」これこそがワンランク上の男の嗜みってもんよ!
糸色望「・・・・・・」
今までは絶望して終わりだった・・・。だがこれからは違う。絶望しつつも、未来へ希望を見出す・・・!
糸色望「・・・・・・」
このセリフを使えばモテモテだぜ大将!くぅ〜!この色男が!(バンバンッ)
糸色望「いえ・・・これ以上は・・・ちょっと・・・」
今日は特別だ。もう一つのとっておきを伝授してやる。
糸色望「おや 今日はネギが安いんですね」
「メタボリックアタック!!!」これだ。
糸色望「すいません これを一つ」
自分の巨体を武器に、相手を圧死させる。極めてシンプルな必殺技だ。
糸色望「え?この人ですか?さぁ?年の瀬は変な人が増えますね(笑)」
俺くらいの兵になると、衝突と同時に体脂肪・内臓脂肪を相手に転送することができる。
糸色望「・・・・・・」
「私は痩せてます」って顔だな。無理もねえ。確かにあんたはガリガリだ。
糸色望「おや 木野君じゃないですか」
だが俺には見えたのさ!ふくよかな機体を駆るお前さんの未来がな!
糸色望「何ですかその珍奇な格好は・・・」
あれを使えばこの技をものに出来る。その日のために、まずは自分の身体でこの技を会得して欲しい。
糸色望「はぁ 24世紀を先取りしたファッション?ですか」
お礼?なーに、そんなものいらねえよ。俺とお前さんの仲じゃねえか。
糸色望「いえ 先生 ピンクのカーディガンはちょっと・・・」
じゃあ俺はこれで。あばよ!
糸色望「・・・・・」
糸色望「・・・あ 雪が降ってきましたね 早めに帰りましょう」